韓国と日本のオンラインカジノの法律:厳しい規制と将来の展望

世界的に人気が爆発し、市場規模が拡大しているオンラインカジノ。そのアジア(日本、韓国)における対応はどのようなものなのでしょうか?展望と共に詳しく解説します。

日本のオンラインカジノに関する法律、対応

まず日本はどうかというと、ギャンブルに関しては禁止されており、代わりに競馬やボートレース、競輪、競艇、宝くじが公営ギャンブルとして運営されています。これらには個別の法律が存在します。

パチンコは、一見ギャンブルだと思われがちですが、管理されている法律が「風俗営業法」になるため、ギャンブルとは見なされていません。これはパチンコはあくまで「パチンコ玉で遊ぶ」。そのパチンコ玉を特殊景品に交換したら、その特殊景品を「古物商」である景品交換所が買い取る。さらに、第三者である商品流通業者(景品卸問屋)を介してこの特殊景品がパチンコ店に戻るという流れを取っているからです。この3社がすべて経営者がことなることで、ギャンブルとは違った形で運営がなされているのです。

またオンラインカジノに関しては、「日本国内で運営すること」に関しては違法となっておりますが、海外にあるオンラインカジノを日本国内からプレイすることについては、実はまだ明確な法律・規制が設定されておらず、違法とも合法とも言えない「グレー」な状況です。具体的な海外のオンラインカジノについてはこちらを参考にしてください。

韓国のオンラインカジノに関する法律、対応

韓国といえばK-POP。BTS、FIFTY FIFTY、TWICEやITZYなどのその人気ぶりは世界基準のレベルや流行に合わせ、韓国人アーティスト、アイドルを育てることで培われ、近年世界中にファンを拡大し、ビルボードでも1位を何度も獲得しています。

ギャンブルにおいても世界基準で柔軟な姿勢を取っているのだと思われがちですが、実は違います。韓国政府は、原則自国民がギャンブルをすることを禁止しています。しかも、自国内だけではなく、外国でプレイすることも禁止しているというから驚きです(一時的に遊ぶ程度であれば、例外として認める場合もある)。日本の場合、日本国内には店舗型カジノはありませんが、海外旅行で遊ぶ分には何も問われません。韓国はかなり厳しいといえます。

実際、2021年にはBIGBANG元メンバーのV.Iが、ラスベガスのカジノで20億ウォン(約1億9,000万円)のギャンブルを行った罪で、懲役3年、約11億5,000万ウォン(約1億900万円)の追徴金を言い渡されたケースもあります。さらにインターネット上のオンラインカジノを立ち上げた男性が、4年に渡り約160億ウォン(約17億円以上)収益を得たとして摘発された事例もあります。

オンラインカジノついても違法性は同様で、韓国では、ゲーム施設に内部ライセンスがない限り、オンラインギャンブルは禁止されています。プレーヤーが違法にギャンブルをしている場合、最大500万RK(約4,400ドル)が請求されると言います。

日本のオンラインカジノに対する展望

海外のオンラインカジノ企業の決算報告書を見ると、2016年には5700万ポンド (約84億円)だったのが、2020年には1億9650万ポンド(約270億円)とほぼ4倍になっており、さらにここ数年の盛り上がりを加味すると、日本市場での収益が急速に増加していることがわかります。国別収益率で見てみても、2017年には8%だったのが、2020年には27%となっており、プレイヤーの数や流通額が成長市場として期待されていることが見て取れます。

実際、2023年5月には国土交通省が、大阪府・市が申請していたカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の区域整備計画を認定したというニュースが発表されました。実現すれば日本初の国内カジノ施設となります。2029年秋以降の開業を目指しており、こういった流れを汲むと、国内で店舗型カジノを運営すること、プレイすることが合法となります。オンラインカジノにおいても、海外にその売上を取られるよりは、国内で循環させた方が経済効果が見込めるため、国が介入することでオンラインカジノの運営、プレイも合法へと傾く可能性も考えられます。

そもそも日本人には江戸時代から賭博文化が根付いており、公営カジノ、パチンコも含めてギャンブルと親和性がとても高い人種です。ギャンブルによるリスクマネージメントはきっちり行わなければなりませんが、マーケットとして有望な以上、日本の行政としては柔軟な姿勢を示すかもしれません。

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